2022年06月9日
このコラムでは、「健康経営」についてお伝えしています。
「健康経営」とは、従業員等の健康保持・増進の取り組みが、将来的に企業の収益性等を高める投資であるとの考えのもと、従業員等の健康管理を経営的な視点から考え、戦略的に実践することです。
前回のコラムでは「従業員エンゲージメントを高めることで得られるメリット」をご紹介いたしました。
では、従業員エンゲージメントの高め方は??
エンゲージメントを高めるため、会社が取り組む3つのこと
● 個人が成長する機会の創出
● 社内コミュニケーションが円滑になる体制づくり
● 評価制度の整備
この3つの施策を通じて、やる気のある従業員が増え、業績がアップし、離職率も下がるといった恩恵が期待できます。
好循環が生まれないエンゲージメントの低い会社では、従業員がマイナスの感情を口に出さないまでも、下記のような感情を持っています。
「意見を言えない雰囲気がある」 「この会社で成長できる気がしない」
「何を期待されているかわからない」 「正当な評価がなされていない気がする」
「会社に貢献できていると思えない 」 「目標が不明瞭で何をすべきかわからない」
「顧客とのつながりが見えない」 「会社のビジョンに共感できない」
「やりがいのある仕事が回ってこない」
従業員が密かに抱いているこうした感情を解消することが、会社のエンゲージメントを高めるためには不可欠なのです!
かつての主従関係は
従来の日本で主流だった「雇う側・雇われる側」という主従関係も、エンゲージメントの低さに少なからぬ影響を及ぼしています。
かつて、主従関係においては、忠誠度や従業員満足度が、会社と従業員の関係を示す指標として重視されていました。
従業員満足度を上げるには、労働時間や休日といった労働条件、給与、福利厚生の改善が考えられます。
改善すれば従業員の会社への忠誠度は高まりますが、職務そのものに対する熱意は変わらないため、会社の業績アップにはつながりません。
従業員満足度を高めることは大切ですが、一時的なモチベーションアップや、不満の解消といった効果しか期待できません。
心理学的には「不満を解消する施策では、対象者の心を満たせば満たすほどより多くを望むようになる」ことが知られているため、根本的な解決にはならず、経営者は「こんなにしてあげているのに」と従業員への対応を諦めてしまいます。
会社と従業員は相互に貢献しあうパートナー
また一方で、エンゲージメントについて考える場合、会社と従業員は相互に貢献しあうパートナーシップで結ばれます。
いわば対等な間柄となります。
エンゲージメントがうまく向上しない会社では、不満を解消させる施策と、満足感を上昇させる施策を正しく使い分けられていない可能性があります。
健康経営の取組みについてご相談のある経営者の方は
NA&HRコンサルティンググループへ ぜひお声がけください。
働くすべての人が幸せでありますように! 遠藤 華子
〈健康経営エキスパートアドバイザー・産業カウンセラー・国家資格キャリアコンサルタント〉