このコラムでは「健康経営優良法人認定」についてお伝えします。

制度の概要と認定状況について

　そもそも「健康経営」とは、従業員の健康保持・増進の取り組みが、将来的に収益性などを高める投資であるという考えの下で、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践することを言います。

　その中で、特に優良な健康経営を実践している企業が、従業員・求職者・関係企業・金融機関などから評価を受けられるよう、経済産業省が「健康経営優良法人認定」制度を創設しました。（詳細はコラム「健康経営」をご覧ください。）

　令和４年度では、健康経営優良法人認定の大規模法人の申請数が3,169件、中小規模法人の申請数が14,401件となっており、その数は年々増え続けています。

①大規模法人部門

②中小規模法人部門

■…申請数　　　■…認定数　　　■…認定率

健康経営優良法人認定2024（中小規模法人部門）認定条件

　健康経営優良法人認定2024の評価項目は次のようになっており、昨年度の認定条件から大きく変わりありません。

【必須項目】

1. 健康宣言を社内外へ発信すること
2. 経営者が健診を受診すること
3. 健康づくり担当者を設置すること
4. （求めに応じて）40歳以上の従業員健診データを提供すること
5. 健康経営の具体的な推進計画を立てること
6. 受動喫煙対策
7. 健康経営の取り組みに対する評価・改善
8. 法令順守

【選択項目】

1. 定期健診の受診率が実質100%であること
2. 管理職または従業員に対し教育機会を設けること
3. コミュニケーション促進に向けた取り組みを行うこと
4. 食生活の改善に向けた取り組みを行うこと
5. 運動機会の増進に向けた取り組みを行うこと
6. 長時間労働者への対応　など

　認定条件の詳細は「ACTION！健康経営（https://kenko-keiei.jp/）」をご覧ください。

認定スケジュール（中小規模法人部門）

　今年度の申請期間は【8月21日(月)～10月20日(金)17時】となっています。なお、健康経営優良法人認定の申請には申請料がかかります。申請受付の締め切り後に請求書が届くため、【12月29日(金)15時】までに、忘れずお振り込みください。認定発表は【2024年3月】の予定です。

　ここまで、健康経営優良法人認定についてお伝えしてきましたが、健康経営のゴールは認定を取ることではありません。認定を取る過程で、現状の見直しや職場の環境改善が進められ、職場環境が良くなると、ワークエンゲージメントが高まったり、離職率が下がったり、労働生産性や企業業績の向上につながっていきます。

　当社では、これまでに約17社の健康経営優良法人認定の申請サポートをさせていただいております。健康経営に興味がある方はもちろん、まずは自社の現在地を把握してみたい、という方も、お気軽に当社までお問合せくださいませ。

≪参考文献≫

・経済産業省「健康経営優良法人認定制度」

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenkoukeiei_yuryouhouzin.html

・日本総研「健康経営優良法人認定2024（中小企業部門）今年度の概要と主な変更点」（2023年8月）