健康経営 3 国・企業の取り組み事例 | NAコンサルティンググループ

健康経営 3 国・企業の取り組み事例

 このコラムでは、「健康経営」についてお伝えしています。
 3回目は国の取組みや企業の取組事例です。
 「健康経営」とは、従業員等の健康保持・増進の取り組みが、将来的に企業の収益性等を高める投資であるとの考えのもと、従業員等の健康管理を経営的な視点から考え、戦略的に実践することです。

国による健康経営の推進

健康経営銘柄

                     (画像引用)経済産業省

「健康経営銘柄」とは、日本再興戦略に位置づけられた「国民の健康寿命の延伸」に関する取り組みの一つであり、東証一部上場企業の中から原則1業種1社、「健康経営」に優れた企業が選定されます。

 毎年3月頃、健康経営銘柄は健康経営アワードにおいて東京証券取引所と共同で発表され、令和3年度は29業種48社が選定されました(健康経営アワード2021)。

 健康経営銘柄に選定されるためには、毎年8月~10月頃に行われる健康経営度調査への回答が必要となります。
 選定方法などの詳細は経済産業省ホームページに記載されています。

健康経営優良企業認定制度

                                                 (画像引用)経済産業省

 健康経営銘柄制度は、上場企業を対象としたものですが、未上場企業や、中小企業等を対象とする健康経営を推進するための制度が「健康経営優良法人認定制度」です。

 認定部門は、企業規模毎で分かれており、大企業を対象とした「大規模法人部門」と中小規模の法人を対象とした「中小規模法人部門」の2部門があります。

 「健康経営優良法人2021」では、大規模法人部門(上位500法人を「ホワイト500」とする)に1790法人が、中小規模法人部門に7928法人が認定されています。

 健康経営優良企業認定制度の中でも「ホワイト500」と「ブライト500」という特別な称号があります。

健康経営優良企業認定制度|ホワイト500

 ホワイト500とは、大規模法人部門認定法人の中で、健康経営度調査結果の上位500法人を「ホワイト500」として認定されるものです。

 これは2020年から変更されたもので、それ以前は大規模法人部門に認定された法人を指す愛称として用いられてきました。

健康経営優良企業認定制度|ブライト500

 ブライト500とは、健康経営優良法人2021から新たに創設されたものです。

 中小規模法人部門における優良な上位500法人に対して、「健康経営優良法人の中でも優れた企業」かつ「地域において、健康経営の発信を行っている企業」として優良な上位500法人が「ブライト500」として認定されます。

  健康経営優良法人の申請については、経済産業省のホームページに記載されています。

企業による健康経営の取り組み事例

 健康経営を取り入れている企業では、どのような取り組みを行っているのでしょうか。

 多くの場合、従業員の健康配慮に基づく『職場環境改善』が挙げられます。

 では、『職場環境改善』は具体的にどのような取組なのでしょう。

 次回は、企業による健康経営の取り組みの具体例をお伝えして行きます。

※健康経営は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

 働くすべての人が幸せでありますように!

〈健康経営エキスパートアドバイザー・産業カウンセラー・国家資格キャリアコンサルタント〉 遠藤 華子