健康経営 5 後編 パフォーマンス低下 | NAコンサルティンググループ

健康経営 5 後編  パフォーマンス低下

《前編(プレゼンティズムとアブセンティズム)の続き》

パフォーマンス低下につながる健康問題の要因は?

 健康問題が発生する要因としては、次のようなことが考えられます。

   ① 食生活の偏り

   ② 運動不足

   ③ 生活習慣の乱れ

   ④ 従業員自身の健康に対する意識が低い

   ⑤ 医療機関にかかろうとしない

 ですから、従業員の健康意識を高めて生活習慣の改善を促していくことで、ある程度プレゼンティズムを改善することはできるはずです。

 しかし、残業指示による睡眠時間の低下や、希望とは異なる時間帯での勤務など、会社側のアクションによる従業員への悪影響も忘れてはなりません。

 どこに要因があるかをしっかりと把握したうえで、従業員のプレゼンティズムに対する意識を高め、健康問題を解決するための教育をしていくことが必要になるのです。

 会社が目指すべきは、そういった健康経営への取り組みを進めることです。

 プレゼンティズムを減らしていくためには、健康診断による従業員の健康状態の把握・管理だけでなく、効果的な就労支援が必要になるのです。


体調不良で業務パフォーマンスが低下した場合の、損失額はいくら?

 では、プレゼンティズムによって業務パフォーマンスが低下した場合、どれだけ企業は損失を被ってしまうのでしょうか? 

 厚生労働省の「コラボヘルスガイドライン」によると、健康リスクに基づいて従業員を「低リスク群」「中リスク群」「高リスク群」の3つに分類したとき、「低リスク群」ではプレゼンティズムによる年間損失が約50万円、「中リスク群・高リスク群」ではプレゼンティズムによる年間損失が約70万円にのぼると推定されています。

 ちなみに3つの分類について、国内企業の70%は低リスク群、30%は中リスク群・高リスク群という結果に入るのだといいます。つまり、例として次のような試算ができます。

   例)100名の従業員を抱える企業の場合

   ・低リスク群…… 70(人)×50(万円)= 3,500万円の損失

   ・中・高リスク群…… 30(人)×70(万円)= 2,100万円の損失

                → 合計で約5,600万円の損失

 この企業で、仮に「中リスク群・高リスク群」の20名が「低リスク群」へと改善された場合、年間の損失は約5,200万円となりますので、約400万円のコスト削減ができるということになるわけです。

 健康課題による損失を考えた場合、会社が効果的に健康投資することにより、損失が控えられます。健康経営を進め、従業員のエンゲージメントが上がると、より高いリターンが得られることも考えられます。


 健康経営の取組みについてご相談のある経営者の方はNA&HRコンサルティンググループへ、ぜひお声がけください。

 次回は、エンゲージメントについてお伝えします。

            働くすべての人が幸せでありますように! 遠藤 華子

             〈健康経営エキスパートアドバイザー・産業カウンセラー・国家資格キャリアコンサルタント〉